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グミ:甘酸っぱくて可愛い実が魅力!初心者でも楽しく育てられるグミの木の秘密

白色系の花

グミのPodcast

下記のPodcastは、Geminiで作成しました。

はじめに

この記事では、古くから日本の里山やお庭で親しまれ、近年ではお洒落なカラーリーフ(葉の色彩を楽しむ植物)や家庭菜園の果樹として再び人気を集めている「グミ(グミの木)」に焦点を当てます。その多様な種類、初心者でも失敗しない丁寧な育て方、精度を高めた花言葉や重陽の節句といった文化・歴史的な背景について深く掘り下げていきます。グミの鮮やかな色彩の果実とキラキラ輝くユニークな葉の質感は、古来より多くの人々を魅了してきました。この記事を通じて、身近な植物であるグミの新たな一面を発見し、その奥深い世界に触れてみませんか?

グミの基本情報

グミは、その多様な姿と育てやすさから、初心者にも非常に適した植物です。ここでは、グミを体系的に深く知るための基本情報をわかりやすく表にまとめました。

写真
学名Elaeagnus(ギリシア語の「オリーブ」と「セイヨウニンジンボク」に由来します)
グミ科(双子葉植物のグループの一つです)
属名グミ属
英名Oleaster(オレアスター)、Silverberry(シルバーベリー)
原産地アジア、ヨーロッパ、北アメリカなど(日本にも10種以上が自生しています)
植物分類常緑(一年中葉が青いもの)または落葉(冬に葉を落とすもの)、低木〜小高木
開花期常緑種:10月〜11月 / 落葉種:4月〜5月
花色常緑種:白〜くすんだクリーム色 / 落葉種:淡黄色〜緑白色
別名茱萸(しゅゆ)、胡頽子(こたいし:生薬としての古い呼び名です)
花言葉「用心深い」「野生美」「心の純潔」
誕生花の月日10月1日(アキグミに割り当てされています)

グミの画像

下記は、Google Flowで描いた画像です。

主な種類

グミは、その生育型(植物が生きていくスタイル)や実がなる時期、主な用途によって、主に以下の3つのタイプに分類されます。

  • タイプA:常緑種(ナワシログミ、ギルドエッジなど)
    • 特徴と見頃:一年中美しい葉を落とさない常緑(じょうりょく:一年中、緑の葉を保ち続ける植物のこと)のグループです。10月〜11月の秋に控えめな白い花を咲かせ、翌年の初夏(5月〜6月)に楕円形の実を実らせます,。
    • 主な用途:代表的な園芸品種である「ギルドエッジ」は、葉のフチに幅の広い黄色い斑(ふ:葉の一部が白や黄色に色抜けて模様のようになる現象)が不規則に入り、日陰でも美しく映えることから、おしゃれな公園や庭園の生け垣、アクセントとなるカラーリーフとして多用されています,。
  • タイプB:落葉種・初夏実り(ナツグミ、トウグミ、ビックリグミ)
    • 特徴と見頃:冬にすべての葉を落として休眠する落葉(らくよう:冬などの休眠期にすべての葉を落とす植物のこと)のグループです。春(4月〜5月)に淡黄色の花を咲かせ、初夏(5月〜6月)にルビーのように赤く美しい果実をたわわに実らせます,。
    • 主な用途:果実を収穫して味わう家庭菜園用の果樹として非常に人気があります。特に栽培品種である「トウグミ」はトゲがなく、実が大きいため手軽に楽しめる果樹として親しまれています,。また、トウグミの突然変異種である「ビックリグミ(ダイオウグミ)」はさらに一回り大きな実をつけるため、収穫の喜びをさらに高めてくれます,。
  • タイプC:落葉種・秋実り(アキグミ)
    • 特徴と見頃:こちらも冬に落葉するタイプですが、開花は初夏(4月〜5月頃)で、実は秋(10月〜11月)になってから赤く熟します,。実を支える柄である果柄(かへい)の長さが約4mmと極めて短いため、実が枝に直接へばりつくように見えるのが、他のグミとの大きな見分け方です,。
    • 主な用途:果実にはお茶などに含まれる口をすぼめさせる渋み成分「タンニン」が多いため生食にはやや渋いですが、ジャムや果実酒などの加工用果樹として、また秋のお庭を彩る庭木として利用されます。

グミの形態描写:その多様な美しさ

グミは、その独特な花の構造や、日光を浴びてキラキラと輝く葉の質感によって、見る人に多様な美しさを見せてくれます。

花の構造と色彩

グミの花を観察すると、一般的な花とは異なる極めてユニークな構造に驚かされます。実は、グミの花には花びら(花弁)が全くありません,。

私たちが「花びら」だと思って見ている部分は、本来つぼみを保護する役割を持つ「萼(がく:花のつぼみを包む外側の保護器官)」が大きく発達し、筒状に合体した「萼筒(がくとう:萼が合体して筒状の形になったもの)」と呼ばれる部分です,。

この萼筒の先端が4つに裂けて平らに開き、まるで愛らしい釣鐘(つりがね)型の花びらのように見えています,。

色彩は派手さこそありませんが、常緑種が上品なくすんだクリーム色、落葉種は淡黄色や爽やかな緑白色と、どれも素朴で心がほっとするような美しさを持っています,,。また、開花すると非常に強い甘い香りを放ち、周囲にその存在を知らせてくれます。

葉の多様性と質感

グミのもう一つの大きな見どころは、独特の葉の質感にあります。葉は使いやすい広楕円形(または卵形)で、枝から互い違いに生じる「互生(ごせい)」の形をとります,。

葉を裏返してみると、まるで銀紙を貼ったかのように銀白色(シルバー)にキラキラと輝いて見えます,。これは、葉の表面や裏面をびっしりと覆う「鱗片(りんぺん:ウロコ状の小さな膜質の毛のこと)」や、放射状に細かく広がる「星状毛(せいじょうもう:顕微鏡で見ると星のように四方に広がった細かい毛のこと)」が密生しているためです,。

この毛が日光を柔らかく反射するため、お庭全体にシルバーがかった上品なきらめきが広がります,。

さらに、園芸品種であるナワシログミの「ギルドエッジ」や「マリリン」では、春の新芽の段階ではキラキラしたシルバーの新梢(しんしょう:その年に新しく伸びた枝のこと)を伸ばしますが、成長して成葉(せいよう:成熟した大人の葉のこと)になると、美しい黄色と緑色の鮮やかなコントラスト(斑入り)へと劇的に変化し、1年中お庭を明るく飾ってくれます。

グミの生態・生育サイクル

グミの美しさを最大限に引き出し、甘くて大きな実を収穫するためには、そのたくましい生態と1年の生育サイクルをしっかりと理解することが大切です。

適切な環境と育て方

グミの仲間はもともと日本の海岸や野山に多く自生しているため、極めて丈夫で少しのコツさえ知っていれば、ガーデニング初心者でもほとんど失敗することなく育てられます,。

  • 日照:基本的には日当たりが良い場所を好む「陽樹(ようじゅ:日当たりの良い場所を特に好み、日陰では元気に育たない樹木)」ですが、常緑種のナワシログミや園芸品種のギルドエッジは「耐陰性(たいいんせい:日光が少ない日陰の環境でも健やかに耐え、育つことができる能力)」が非常に高く、半日陰から明るい日陰でも元気に生育します。
  • 水やり:地植え(お庭に直接植える場合)は、植え付けからしばらくして根が新しい土にしっかり馴染む「活着(かっちゃく:移植した植物が新しい土に根づいて、活動を始めること)」をした後は、自然の雨水だけで十分に育ちますので、原則として水やりの必要はありません,,。ただし、極端に乾燥する夏の高温期には、朝か夕方の涼しい時間にたっぷりと与えてください,。鉢植えの場合は、土の表面が白く乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。特に夏の高温期には水切れを起こしやすいため、朝と夕方の1日2回を目安にしっかりと水を与えます。
  • :水はけと水持ちの良い土を好みますが、土質を選ばず痩せた土地でも生育します,。これには、グミが持つ驚くべき共生システムが関係しています。グミの根には、マメ科の植物と同様に「根粒菌(こんりゅうきん:植物の根に共生し、窒素固定を行う有益な微生物)」が共生しており、空気中の窒素(ちっそ:植物が育つのに最も必要な栄養素)を吸収して自らの肥料成分に変換する「窒素固定(ちっそこてい:空気中の窒素ガスを植物が栄養として使える成分へと変化させること)」を行います,。そのため、他の植物が育たない砂地や痩せた土壌でも元気に育つことができ、砂防(さぼう:砂が崩れるのを防ぐこと)や治山(ちざん)の緑化工事にも広く用いられています,。
  • 肥料:窒素を自給自足できるため多くの肥料は必要ありませんが、実つきを良くするためにはタイミングが重要です。常緑種・落葉種ともに、植物の活動が鈍くなる冬(2月〜3月)に、春からの芽吹きを助けるための「寒肥(かんごえ:植物が眠っている冬の間に与え、春からの健やかな成長を助ける長持ちする肥料)」として、緩効性化成肥料や固形の油かすを施します,,,。さらに、落葉種には収穫を終えて涼しくなる秋口(9月下旬〜10月下旬)、常緑種には花が咲き終わった後の秋(10月〜11月)に同様の追肥を施すと効果的です,,。
  • 温度:耐寒性および耐暑性が極めて「強い」ため、日本のほぼすべての地域で特別な防寒・防暑対策を施さずに屋外で越冬・越夏させることができます,。

季節ごとの管理

グミは「常緑種」と「落葉種」で、手入れをするタイミングや時期が若干異なります。季節ごとの具体的な作業スケジュールを確認しておきましょう。

  • :新芽が力強く活動を始めます。落葉種は4月〜5月に愛らしい花を咲かせます,。苗木の植え付けは寒さが和らいだ2月下旬〜3月下旬が適期です,。常緑種の鉢植えの植え替えも、この春の新芽が出る3月頃に行うと根を傷めても回復が早くなります,。
  • :落葉種のナツグミは5月〜6月に赤い実の最盛期(収穫期)を迎えます,。常緑種は生け垣を美しく保つため、6月上旬〜7月下旬に勢いよく伸びすぎた「徒長枝(とちょうし:栄養が偏って勢いよく真っ直ぐ長く伸びすぎてしまった、実のつきにくい不要な枝のこと)」を切り戻し、こんもりとした樹形に整える「夏の剪定(せんてい:不要な枝を切って樹形を整え、日当たりを良くする作業)」を行います,。
  • :常緑種のナワシログミが10月〜11月に小さな花を咲かせます,。落葉種のアキグミは10月〜11月に実が赤く熟すため、秋の収穫を楽しみます,。秋の植え付けや植え替えは、真夏の酷暑が和らいだ10月上旬〜11月下旬が適期です,。
  • :落葉種は落葉して「休眠期(きゅうみんき:冬などの過酷な季節に、一度活動を停止してじっと体力を温存する時期)」に入ります,。落葉種の鉢植えの植え替えは、この株が眠っている12月〜2月の間に行うのが最も負担が少なくなります,。また、落葉種は冬の間に、不要な枝(重なった枝や枯れ枝、蕾のついていない枝)をすっきりと切り落として日当たりと風通しを改善する「冬の剪定」を行います,,。枝を剪定する際は、中途半端に残さず付け根からハサミでしっかり切ること、そして全体の3〜4割程度に抑えて「ちょっとすっきりしたかな」と思うくらいで止めるのが、株を消耗させずに春の元気な芽吹きを促すためのプロの秘訣です。切るかどうか迷った場合は切らない選択をすることも大切です。

繁殖方法

お気に入りのグミを増やすには、初心者でも非常に成功確率が高く簡単な「挿し木(さしき:枝の一部を切り取って土に挿し、発根させて新しい苗を作る増やし方)」がおすすめです。

  • 挿し木(さしき):適期である6月上旬〜7月下旬の梅雨の時期に、その年に伸びた新しい元気な枝を長さ5cmほどにカットして「挿し穂(さしほ:挿し木にするためのカットした枝のこと)」を作ります,。切り口を綺麗にするため、1時間ほど水に浸して十分に水分を吸わせる「水揚げ(みずあげ:切り花や挿し穂が水分を十分に吸い上げられるようにする下処理作業)」を行います,。その後、植物成長調整剤(ルートンなど:切り口から根を出やすくするお薬)を切り口にまぶしてから、清潔な赤玉土(小粒)や市販の挿し木用土に挿し込みます,。たっぷりと水やりをして、直射日光の当たらない明るい日陰に置きます,。グミは挿し木をしてから根が動き出す「発根(はっこん:切り口から新しく根が生えてくること)」までに約1ヶ月ほどの時間がかかります。途中で引き抜いたりせず、土を常に湿らせた状態で根気強く見守るのが成功の最大のポイントです。
  • 葉挿し(はざし):葉挿しとは、多肉植物のように葉だけを土に挿して新しい株を増やす方法ですが、グミは葉から新しい芽や根を出す細胞分裂の能力を持たないため、葉挿しで増やすことはできません。
  • 種まき(たねまき):熟した果実から種(種子)を取り出して、乾燥させないようにすぐに土に蒔く方法です。しかし、発芽までに時間がかかる上、実がなる(結実:けつじつ)までに数年以上の長い歳月がかかってしまうため、一般的な家庭菜園ではあまり用いられません。
  • 株分け(かぶわけ):株元からたくさん生える枝(ひこばえ)を根ごと切り分けて増やす方法です。しかし、グミは根を触られることを嫌い、切り分ける際に太い根を傷めやすいため、親株・子株ともに枯れてしまう危険性があり、難易度が高いとされています。

グミの花言葉・文化・歴史

グミは、単に美しい果実を実らせるだけでなく、古くから日本の生活や東洋の歴史的な歳時記(季節の行事)の中で、魔除けや健康を願う特別な意味を持って語り継がれてきました。

花言葉とその意味

グミには、植物の個性豊かな特徴や実の美しさを捉えた、とても魅力的な3つの花言葉があります。

  • 「用心深い」,
    • 由来:グミの多くの品種には、鋭い「トゲ(棘)」が枝に隠れているため、うっかり近寄ると痛い思いをすることから名付けられました,。また、果実が宝石のルビーのように赤くキラキラして非常に美味しそうなのに、十分に熟していないものを口に入れると、思わず顔をしかめてしまうほどの強烈な酸味やえぐみ(渋み)があるため、「見た目に騙されず、用心深く食べなさい」という教訓的な意味も含まれています。
  • 「野生美」「心の純潔」
    • 由来:人の手が加わっていない自然な山野の緑の中で、雨を弾いて透き通るような美しい赤い実をたわわに実らせる、野生ならではの力強くも汚れなき圧倒的な美しさに感動して名付けられました。

誕生花としてのグミ

グミ(特にアキグミ)は、10月1日の誕生花として登録されています。大切な方のお誕生日に、「心の純潔」という美しい言葉を添えて、お洒落な鉢植えや実のついた枝を花瓶と一緒にプレゼントするのも、さりげない思いやりとこだわりが伝わり非常に素敵です,。

文化・歴史的背景

グミにまつわる語源や昔ながらの生活の知恵は、私たちが植物とどれほど深く結びついてきたかを教えてくれます。

  • 名前の由来:グミという日本語の語源には諸説あります。実を口に含み、噛んで皮だけを出す意味の「含む実(くくむみ)」がなまって「グミ」になったという説や、果実の強い渋みから「えぐみ(えぐい実)」が転じたという説があります。さらに、トゲを意味する方言「グイ」と実を意味する「ミ」が合わさり、「グイミ(トゲのある実)」が縮まったという説も非常に有力です,。
  • 重陽の節句と魔除けの「茱萸袋」:日本の古い伝統行事である「重陽の節句(ちょうようのせっく:9月9日の健康と長寿を願う行事)」は、古来より菊の節句とも呼ばれますが、もう一つ重要なアイテムがありました。それが「茱萸袋(しゅゆぶくろ / 茱萸嚢:しゅゆのう)」と呼ばれる、魔除けのお守りです。これは、高い薬効と独特の強い香りを持ち、邪気を追い払う力があると信じられていた赤色の実「呉茱萸(ごしゅゆ)」を袋に入れて、お家の御簾(みす:すだれ)や部屋の柱に飾るという古代中国から伝わった文化でした,。しかし、この文化が日本に伝来した当時、日本には本来の「呉茱萸」が自生していなかったため、人々は実の姿や色がよく似ていた日本の「山茱萸(さんしゅゆ)」や、より身近な「グミ(茱萸)」の木で代用し、お守りを作りました,。そのため、この邪気祓いのお守りは「ぐみぶくろ」とも呼ばれ、日本の多くの家庭で愛されてきた歴史があります,。
  • 漢方と薬効の歴史:中国の歴史的な薬学書『本草綱目(ほんぞうこうもく)』には、「茱萸」を井戸のそばに植えることで、その葉の強い抗菌作用や雑菌繁殖を抑える力が水に溶け出し、人々が疫病(ウイルスなどの病気)にかかるのを防いだという実用的なエピソードが残されています。また、日本でもアキグミやナワシログミの実や根は「胡頽子(こたいし)」という生薬名で呼ばれ、優れた「止瀉作用(ししゃさよう:下痢を優しく止める効果)」や咳を鎮める薬として、古くから親しまれ活用されてきました,。

グミの利用法

グミは、お庭を飾る景観植物(ガーデニング用)としてだけでなく、美味しいおやつやお料理、さらには毎日の健康を支える自然のスーパーフードとして、驚くほど実生活に役立ってくれます。

ガーデニングと室内装飾

グミはその強健な性質と高い装飾性を活かして、様々なスタイルで私たちを楽しませてくれます。

  • 花壇・寄せ植え:美しいカラーリーフとして知られる常緑のギルドエッジは、1年中鮮やかな黄色い斑(ふ)を保つため、日陰になりがちな花壇の後方に植えることで、お庭全体を明るく立体的に演出してくれます,。
  • 吊り鉢(ハンギングバスケット):枝先がしなやかに下垂する(垂れ下がる)ツル性のツルグミなどは、不安定な枝ぶりを活かして吊り鉢に仕立て、ベランダや軒下から吊り下げることで、空間を立体的に利用した美しいグリーンインテリアを作ることができます。
  • 室内鉢植え・盆栽:晩秋に咲き、冬に実が熟す常緑性の「寒グミ」や、落葉性で丸く赤い実が美しい「秋グミ」は、しなやかな枝ぶりを活かした「実物盆栽(みものぼんさい:実がなる様子を楽しむ小さな盆栽)」として人気が非常に高く、日の当たる窓辺に置いて楽しむことができます,。
  • テラリウム:ガラス容器の中で植物を育てる「テラリウム」において、成長が比較的緩やかな小型のグミや、斑入り品種をレイアウトに組み込むことで、ミニチュアの森のような景観を楽しめます。ただし、グミは光を好み成長が早いため、こまめな「トリミング(余分な枝葉を短く刈り込む作業)」を行うこと、また湿気がこもりすぎないように蓋を開けて明るい日陰に置くなどの初心者向けの注意点があります。

エディブルフラワーとしての可能性

グミの「花」自体を食べるエディブルフラワー(食用花:食用に適した、食べられるお花のこと)としての利用は一般的にはほとんど行われませんが、その「果実」は私たちの食卓を豊かに彩ってくれる最高のエディブルフルーツです。

  • 食用としての利用例(ジャム・果実酒):グミの実は「偽果(ぎか:本当の果実[種を包む硬い殻の組織]ではなく、花を支える土台などが大きく肉厚に膨らんで果肉のようになったもの)」であり、中には1本の細長い種が入っています,。たくさん実が収穫できた場合は、「グミジャム」にするのがおすすめです。洗った実を鍋に入れて弱火にかけ、焦げ付かないようにへらで軽く潰しながら煮込みます。種や皮が外れて水分が出てきたら、ザルとゴムへらを使って裏ごしをし、綺麗に実のペーストを取り出します。そこに好みの量の砂糖を加え、焦がさないようにトロッとするまで煮詰め、仕上げにレモンの絞り汁を垂らすと、透き通ったルビー色の甘酸っぱい濃厚なジャムが出来上がります。また、よく洗ったグミの実を、氷砂糖、スライスしたレモン、お好みで風味づけの青シソの葉とともにホワイトリカー(度数の高い焼酎)に漬け込む「グミ酒(果実酒)」も人気です,。半年から1年以上ゆっくりと冷暗所で寝かせることで、グミの実特有のえぐみが驚くほど綺麗に抜け、とてもまろやかで香り豊かな美しいピンク色のお酒へと変化します,。
  • 注意点と初心者が知っておくべきこと:グミの実は、完熟していないもの(緑やオレンジ色のもの)を口に入れると、非常に強い「タンニン」の渋みが走り、お口の中がザラザラしてしまいます,。必ず全体が濃い赤色に熟し、少し触ってプニプニと柔らかくなった実だけを厳選して収穫するのが美味しく楽しむ鉄則です,。なお、お菓子の「グミ(ゼラチンを固めて作ったお菓子)」は、ドイツ語でアラビアゴム(粘り気のある植物の樹液)を意味する「Gummi」が語源となっており、植物のグミとは名前が同じなだけで、歴史的な由来や直接的な関係は全くありません。

薬用・伝統的利用

グミは私たちの健康を守る自然の薬箱として、また暮らしを便利にする貴重な道具(木材)として、大活躍してきた歴史があります。

  • 伝統的な使い方と大工道具としての価値:民間療法では、果実や根を煎じたものを下痢止めや激しい咳、喘息の緩和に用いる知恵が親しまれてきました,,。また、夏のあせもには、生のグミの葉をよく手で揉んで、にじみ出てきた汁を直接患部に塗るという、身近なスキンケア剤としての使い方も古くから親しまれていました。さらに、グミの木は木肌が極めて緻密(ちみつ:きめ細かいこと)で、木質が非常に硬くて折れにくいという特性を持っています,。そのため、ノコギリやナタなどの「大工道具の柄(持ち手部分)」や、囲炉裏(いろり)に鍋を吊るす「自在カギ(じざいかぎ)」といった、頑丈さと絶対の信頼性が求められる大切な生活用品の木材として高く評価され、昔から重宝されてきました,。
  • 現代医学的な注意点と健康効果:近年の科学的な栄養分析により、グミの実には抗酸化作用(細胞の老化やサビつきを防ぎ、体を若々しく保つ力)が極めて強い「ビタミンE」が、フルーツのなかでもトップクラスに豊富に含まれていることが分かり、美肌効果や免疫力の向上が期待されています。また、肌のコラーゲン合成を助ける「ビタミンC」、シミやメラニンの生成を防ぐ「リコピン」、糖尿病や視力回復をサポートする「アントシアニン」、ドライアイや髪の健康に効果的な「β-カロテン(体内でビタミンAに変化する成分)」がたっぷりと詰まった、正真正銘のスーパーフルーツであることが実証されています。しかし一方で、よく名前が混同される漢方の「呉茱萸(ごしゅゆ:ゴシュユの果実)」は、体を芯から強力に温める温熱生薬であり、手足が冷えやすい人の習慣性片頭痛や、吐き気を伴う激しい慢性頭痛を治療する「呉茱萸湯(ごしゅゆとう)」などの漢方薬に処方されますが、こちらはミカン科の全く異なる植物(落葉高木)です,,。この呉茱萸(ゴシュユ)の成分には独特のアルカロイド(生理活性を持つ植物成分の一種)が含まれており、体質や体力が極端に低下している人、または妊婦の方が自己判断で誤って過剰摂取してしまうと、発疹、蕁麻疹(じんましん)、さらには肝機能異常といった思わぬ副作用を引き起こす可能性があります,。そのため、現代医学においてこれらの生薬や漢方薬としての恩恵を受ける際は、必ず専門の知識を持った医師や薬剤師の相談・指導のもとで安全に利用することが強く求められます。

まとめ:尽きない魅力

この記事では、グミの多様な種類、初心者でも迷わず育てられるコツ、そして美しい花言葉や知られざる歴史・薬用のストーリーまで、盛りだくさんでご紹介しました。

グミは、その鮮やかなルビー色の果実、風に揺れてシルバーにキラキラと輝く美しい葉、および愛らしく小さな釣鐘状の花によって、育てる人やお庭を訪れる人々に尽きない感動と癒しを与えてくれます。

果実の収穫を夢見る方も、お庭を飾るカラーリーフとして楽しみたい方も、グミはあなたの毎日をさらに楽しく、心豊かなものにしてくれる頼もしいパートナーです。ぜひ、あなたのご自宅のお庭やベランダに、この魅力あふれるグミの木を1本迎え入れて、豊かな緑と甘酸っぱい果実のある素敵な暮らしをスタートさせてみてくださいね。

参考資料

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  2. ハイポネックス「Plantia:グミ(茱萸)の育て方|植えつけや剪定方法、挿し木での増やし方などもご紹介」、https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-18700/
  3. NHK出版「みんなの趣味の園芸:グミの木の剪定についての質問と回答」、https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_qa_detail&target_c_qa_id=43864
  4. 住友化学園芸「マイガーデン:グミの栽培方法・育て方」、https://www.kincho-engei.co.jp/cultivation/detail/5234/
  5. パパ庭「【洋にも和にも合う】ナワシログミ ギルドエッジの成長記録と開花」、https://www.papa-niwa.com/entry/2019/12/30/111450
  6. 庭木図鑑 ガーデンビジョン「グミの木の仲間の特徴と種類」、https://garden-vision.net/tree/k_line/gumi.html
  7. LOVEGREEN「ナワシログミ・ギルドエッジの花言葉」、https://lovegreen.net/languageofflower/p291473/
  8. 植物識別図鑑「ナツグミの形態と特徴」、http://plantidentifier.ec-net.jp/sm_natsugumi.html
  9. GreenSnap「グミ(茱萸)の木の花言葉や由来、誕生花」、https://greensnap.jp/article/8742
  10. 季節の花2000「アキグミの特徴と花言葉」、http://flower2000.pupu.jp/akigumi
  11. GreenSnap「ビックリグミの花言葉や増やし方」、https://greensnap.jp/article/8659
  12. 桜美林大学リポジトリ「漢方における茱萸(グミ)の歴史と薬効に関する考察」、https://obirin.repo.nii.ac.jp/record/806/files/KJ00005198602.pdf
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  15. 庭木図鑑 植木ペディア「トウグミの特徴と育て方」、https://www.uekipedia.jp/%E8%90%BD%E8%91%89%E5%BA%83%E8%91%89%E6%A8%B9-%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97/%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%B0%E3%83%9F/
  16. 薬草の森 くすきの門「グミの木(茱萸)の生薬としての利用と効能」、https://kusukinomori.com/yakuboku/y0081/
  17. 庭木図鑑 植木ペディア「ゴシュユの特徴」、https://www.uekipedia.jp/%E8%90%BD%E8%91%89%E5%BA%83%E8%91%89%E6%A8%B9-%E3%82%AB%E8%A1%8C/%E3%82%B4%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%A6/
  18. 柳沢薬局「生薬・薬草:山茱萸(サンシュユ)と茱萸(グミ)の違い」、http://www.yanagidou.co.jp/syouyaku-yakusou-sansyuyu.html
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  28. YouTube動画「グミの木の植え替えと剪定の基本テクニック」、https://www.youtube.com/watch?v=6Lz6KFRzeNo
  29. LOVEGREEN「グミ(茱萸)の育て方と収穫方法」、https://lovegreen.net/library/garden-tree/evergreen/p123461/
  30. 京都市上京区「重陽の節句と茱萸袋(しゅゆぶくろ)の歴史」、https://www.kamigyo.net/report/gosekku-choyo/
  31. 日本人形協会「重陽の節句における茱萸袋の魔除けの由来」、https://www.ningyo-kyokai.or.jp/wp/wp-content/uploads/2024/08/p13_240708_%E7%B4%A0%E6%9C%B4%E3%81%AA%E3%82%AE%E3%83%A2%E3%83%B3.pdf
  32. 盆栽情報サイト「実物盆栽としてのグミ(寒グミ・秋グミ)の魅力」、https://bonsai.shinto-kimiko.com/kiso/jyuyu/mimono/gumi.htm
  33. YouTube動画「グミの挿し木の成功率を上げるポイント」、https://www.youtube.com/watch?v=YULRcIsRDo0
  34. GreenSnap「ビックリグミの増やし方と剪定方法」、https://greensnap.jp/category1/flower/botany/780/growth
  35. 薬草と花「グミの根粒菌と環境緑化における役割」、https://yakusoutohana.shop-pro.jp/?pid=124680015
  36. 高橋造園「グミの実(茱萸)の美肌・健康効果と栄養素」、https://takahashi-zouen.net/pages/32/detail=1/b_id=237/r_id=677/

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