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ハイビスカス:南国の風を感じる!初心者でも楽しめる情熱の花ガイド

ピンク色系の花
  1. ハイビスカスのPodcast
  2. はじめに
  3. ハイビスカスの基本情報と分類系統
    1. 表1:ハイビスカスの植物学基本データ
    2. ハイビスカスの画像
    3. ハイビスカスの主な系統分類
    4. 表2:ハイビスカス3系統の比較と特徴
  4. ハイビスカスの形態描写:その多様な美しさ
    1. 花の構造と一日花としての生理
    2. ハイビスカスの花の構造(一重と八重の比較)
    3. 葉の多様性と質感
  5. ハイビスカスの生態・生育サイクルと栽培技術
    1. 栽培における光・温度・水の相互作用
    2. 周囲温度がハイビスカスの開花頻度に与える生理的影響
    3. 用土の設計と植え替え・鉢増しの技術
    4. 剪定技術:強剪定と弱剪定の使い分け
    5. 季節ごとの栽培管理プロセス
    6. 表3:ハイビスカスの年間管理カレンダー
    7. 病害虫対策と予防的アプローチ
  6. ハイビスカスの花言葉・文化・歴史
    1. 色別の花言葉とその生理的・外見的由来
    2. 表4:ハイビスカスの色別花言葉一覧
    3. 色とりどりのハイビスカスの花束
    4. 誕生花としてのハイビスカスと贈り物への活用
    5. グローバルな歴史と国花・州花における象徴性
  7. ハイビスカスの利用法:鑑賞からハーブ利用まで
    1. ガーデニングとインテリアとしての空間演出
    2. エディブルフラワーとローゼル(ハイビスカスティー)の科学
    3. 表5:観賞用ハイビスカスとハーブ用ローゼルの徹底比較
    4. リラックスタイムを演出するルビーレッドのハイビスカス(ローゼル)ティー
  8. まとめ: 尽きない魅力
  9. 参考資料

ハイビスカスのPodcast

下記のPodcastは、Geminiで作成しました。

はじめに

ハイビスカスは、燃えるような原色の色彩とダイナミックな花姿で、見る者に南国の活力あふれる息吹を感じさせる熱帯花木の代表格です。ハワイ諸島やマレーシア、さらには日本の沖縄県など、世界各地の亜熱帯・熱帯地域を象徴する花として広く親しまれています。しかし、その華麗な外見の裏側には、何世紀にもわたる品種改良 of 歴史や、過酷な熱帯環境を生き抜くための極めて高度な植物生理的戦略が隠されていることは、あまり知られていません

一般に、ハイビスカスは暑さに非常に強く、夏の間中ずっと咲き続ける強健な植物というイメージを抱かれがちです。しかし実際には、日本の30℃を超える極端な猛暑期には生育が著しく減退し、開花が鈍るという意外なデリケートさを持ち合わせています。この生理生態的特徴を正しく理解し、季節ごとの適切な環境調整を施すことが、家庭園芸における栽培成功の鍵となります。本報告書では、初心者でも迷わずハイビスカスの栽培に挑戦し、毎年その鮮やかな花を楽しめるよう、分類、形態、生理生態、栽培の実践技術から文化的背景、さらにはハーブとしての応用までを体系的かつ詳細に解説します

ハイビスカスの基本情報と分類系統

ハイビスカスは、アオイ科フヨウ属に分類される常緑低木(じょうりょくていぼく:一年を通じて常緑の葉を保ち、樹高が比較的低い樹木のこと)の総称です。生物学的な正式名称である学名は Hibiscus rosa-sinensis L. であり、種小名の「rosa-sinensis」は「中国のバラ」を意味しています。以下にハイビスカスの分類学的な基本情報を整理した一覧を示します。

表1:ハイビスカスの植物学基本データ

写真
学名Hibiscus rosa-sinensis L.
アオイ科(Malvaceae)
属名フヨウ属(Hibiscus)
英名Hibiscus, Rose of China, Chinese hibiscus
原産地中国南部、インド洋諸島(ハワイ諸島やモーリシャス島など、諸説あり詳細は不明)
植物分類常緑低木
開花期5月~10月(※適切な温度管理を行えば周年開花が可能)
花色赤、ピンク、黄、白、オレンジ、紫、青、複色(グラデーションカラー)
別名ブッソウゲ(仏桑花、仏桑華、扶桑花)
花言葉繊細な美、新しい恋、信頼、あなたを信じます、勇気ある行動
誕生花の月日7月11日、8月10日、8月24日、8月31日など

ハイビスカスの画像

下記は、Geminiで描いた画像です。

ハイビスカスの主な系統分類

園芸市場において流通しているハイビスカスは、その育種の歴史や形態的特徴、さらには生理的な性質の違いから、主に「オールド系(在来系)」、「ハワイアン系」、「コーラル系」という3つの主要な系統に大別されます。それぞれの系統は外見的な美しさだけでなく、日本の気候に対する適応力や栽培難易度も大きく異なるため、自身の栽培環境に合わせて最適な系統を選択することが重要です

表2:ハイビスカス3系統の比較と特徴

系統名主な特徴と起源花の大きさ・色彩の特徴耐暑性・耐寒性の特徴初心者への適性・増殖方法
オールド系(在来系)交配の歴史が古く、ハワイアン系の母体となった強健なグループです中輪から小輪の一重咲きが中心で、赤、ピンク、黄色、白などシンプルな原色が特徴です暑さと寒さの双方に対して強い耐性を持ち、屋外での管理が比較的容易です性質が強く初心者にお勧めであり、挿し木での増殖が容易です
ハワイアン系ハワイを中心に作出された最も種類が多い華麗な系統です豪華な大輪で、複数の色彩が混ざり合う複色(グラデーション)や円形に近い花弁が魅力です日本の30℃を超える猛暑下や寒さ(耐寒10℃)に弱く、非常に繊細です成長が緩やかでデリケートなため中級者向けであり、主に接ぎ木で増殖します
コーラル系野生種のフウリンブッソウゲを元に交配された原種に近い系統です小ぶりの花がフリルのように細かく切れ込み、長い花首から下向きに垂れて咲きます非常に高い耐暑性を有し、猛暑でも咲き続けますが、耐寒性は3℃程度まで耐えます性質が強く栽培が容易であり、高い位置からのハンギング栽培にも適しています

ハイビスカスの形態描写:その多様な美しさ

ハイビスカスの美しさは、高度に特殊化した花の解剖学的構造と、それを引き立てる質感豊かな葉の調和によって成り立っています

花の構造と一日花としての生理

ハイビスカスの花は広漏斗型(ひろろうとがた:広く開いたラッパのような形状)をしており、その中心から長く突き出た「しべ(雄しべと雌しべが合体した花柱)」が最大の特徴です。この構造は、雄しべの多数の葯(やく:花粉を入れる袋)が花柱の周囲を取り囲んで筒状に合着し、その筒の先端から雌しべの柱頭(ちゅうとう:花粉を受け取る部分)が5つに分かれて顔を出すという、アオイ科に典型的な形態を示しています。花弁の咲き方には、基本的な5枚の花びらからなる一重咲きのほか、雄しべが花弁化してボリュームのある八重咲き、花弁の縁が細かく波打つフリル咲きなどがあります

ハイビスカスは咲いたその日に寿命を終える「一日花(いちにちばな)」です。この短い開花サイクルは、過酷な熱帯環境において水分や栄養素の過剰な消費を防ぐための進化上の適応戦略と考えられています。すなわち、巨大で鮮やかな花弁を何日も維持して水分を蒸散させ続けるリスクを避けるため、1日で効率的に花を閉じ、翌日には新しい瑞々しい花を咲かせることで、常に乾燥と水分のバランスを保ちながら授粉の可能性を最大化しているのです

ハイビスカスの花の構造(一重と八重の比較)

葉の多様性と質感

花だけでなく、葉の形や質感も非常に多様です。一般的には卵形(らんけい:卵のような形)をしており、葉の縁には「鋸歯(きょし:ノコギリの刃のようなギザギザのこと)」が見られます。葉の形態は系統ごとに顕著な差異を示し、大輪のハワイアン系では比較的丸みを帯びた幅の広い葉となるのに対し、オールド系やコーラル系では深い切れ込みを持った先細りの細身な葉が多く観察されます。葉は光沢のある濃い緑色が一般的ですが、白い斑(ふ:白い模様)が入る斑入り品種も観賞用として好まれます

ハイビスカスの生態・生育サイクルと栽培技術

ハイビスカスは優れた開花力を持っていますが、日本の四季を通じた温度変化や湿度変化に対応するためには、その生理生態に適合した正しい管理技術が不可欠です

栽培における光・温度・水の相互作用

ハイビスカスは本来、極めて強い日照と風通しの良い環境を好みます。日照不足に陥ると、光合成量が不十分となって茎が細く間延びする「徒長(とちょう)」を引き起こし、花蕾(からい:花のつぼみ)が形成される前に落蕾してしまう原因となります

しかし、ここで注目すべきは耐暑性の限界です。多くの人々はハイビスカスを「いくら暑くても平気な植物」と誤解しがちですが、その生育適温は15〜25℃、あるいは25〜30℃付近にあります。日本のコンクリート上の照り返しを伴うような35℃を超える猛酷暑下では、光合成の効率が低下し、根も活動を休止する夏バテ(高温障害)の状態に陥ります。このため、真夏の極端な猛暑期には、午前中だけ日が当たる涼しい東側や木陰などの半日陰(はんひかげ:一日の半分だけ日が当たる、または適度に遮光された日陰)に避難させ、地熱を防ぐために花台などの上に鉢を置く工夫が推奨されます

水やりは、生育期である春から秋にかけて、土の表面が乾いたのを確認した段階で、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。開花中は水分の消費が特に激しいため、水切れを起こすとつぼみがしぼんで落下してしまいます。真夏は朝夕の涼しい時間帯に1日2回行うのが適切ですが、日中の最も気温が高い時間帯に水を与えると、鉢の内部で水が温まり、根を煮て傷めてしまう「根腐れ(ねぐされ:過湿や酸素不足で根が腐ること)」を引き起こすため避ける必要があります

周囲温度がハイビスカスの開花頻度に与える生理的影響

用土の設計と植え替え・鉢増しの技術

ハイビスカスは水はけと水持ち(保水性)のバランスに優れた土壌を好みます。自分で配合して土を作る場合は、中粒または小粒の赤玉土7に対して腐葉土または培養土3の割合で混ぜたものが適しています。なお、6号鉢(直径約18cm)以上の大きな鉢を使用する場合は、水はけを確保するために赤玉土を中粒にするのがポイントです

植え替えの適期は、気温が安定して高くなる5月〜6月です。購入したばかりの鉢植えは、根がびっしりと張って「根詰まり(ねづまり:鉢の中で根が満杯になり酸素や水が行き渡らなくなること)」を起こしやすいため、すぐに一回りから二回り大きな鉢に植え替えることが推奨されます。根を崩さずに新しい土を足すだけの「鉢増し(はちまし)」であれば、秋の9月頃まで行うことができます。また、植え付け時にあらかじめ「ベニカXガード粒剤」などの予防的殺虫剤を土に混ぜ込んでおくことで、約1ヶ月にわたり病害虫から株を守ることができます

剪定技術:強剪定と弱剪定の使い分け

剪定(せんてい:不要な枝を切り戻して形を整えること)には、大きく分けて「強剪定(きょうせんてい)」と「弱剪定(じゃくせんてい)」の2種類があります

  • 強剪定(10月下旬〜11月上旬): 冬越しのために室内に取り込む前に行います。全体の丈の1/2から1/3程度を残してばっさりと切り詰めます。枝に残る葉の付け根にある「脇芽(わきめ)」の少し上でカットすることで、冬の間のエネルギー消費を抑え、寒さによるダメージを軽減できます。ただし、室内の温度を常に12℃以上(できれば15℃以上)に保ち、日光も十分に当てられる環境であれば、冬も花を咲かせ続けることができるため、強剪定の必要はありません。
  • 弱剪定(5月〜10月の生育期): 枯れた枝や伸びすぎた枝だけを付け根から切り落とす作業です。成長期にすべての枝を一斉に短く切り揃えてしまうと、次の花が咲くまでに長期間を要してしまうため、生育中の強い剪定は避けてください。

季節ごとの栽培管理プロセス

日本の四季を通じてハイビスカスを毎年美しく咲かせるための具体的な生育管理要領を以下のスケジュール表にまとめました。

表3:ハイビスカスの年間管理カレンダー

季節主な生育状態日当たりと置き場所水やりの頻度とタイミング肥料と作業のポイント
春(4月〜5月)生育開始期戸外の日当たりと風通しの良い場所(遅霜に注意)土の表面が乾いたらたっぷりと与える植え替え・剪定の適期、緩効性肥料を施し始める
夏(6月〜8月)開花・最盛期30℃超の猛暑日は半日陰や風通しの良い涼しい場所へ朝夕の1日2回(日中の高温時の水やりは厳禁)液体肥料を薄めに併用、こまめな花がら摘み
秋(9月〜10月)最盛期・冬越し準備最低気温が10℃を下回る前に室内の窓辺へ移動土の表面が乾いたのを確認して、徐々に回数を減らす11月に向けて施肥を終了、冬越し前の強剪定を行う
冬(11月〜3月)休眠・停滞期日当たりの良い暖かい室内(夜間は窓辺から離す)完全に乾いた後、暖かい日の遅めの午前中に少量与える肥料は不要、暖房の直接の風を避けて葉水を与える

病害虫対策と予防的アプローチ

ハイビスカスはその鮮やかさと引き換えに、様々な病気や害虫の被害を受けやすい植物です。代表的な問題と、それぞれの予防・対策方法について解説します。

  • 炭疽病(たんそびょう): 葉や花に褐色の斑点が現れ、徐々に拡大して黒く枯れていく病気です。発見した場合は感染部位をただちに切り取り、殺菌剤を散布します。
  • 立枯病(たちがれびょう): 根が過湿や極度な水切れによって傷むことで、茎葉が突然しおれて枯れてしまう病気です。特に、冬越しのために鉢上げ(地植えから鉢に植え戻すこと)を行う際は、土に腐葉土などの有機物を混ぜないようにすると、冬の立ち枯れを防止できます。
  • 灰色かび病・うどんこ病: 梅雨時など湿度の高い環境で発生しやすく、葉が白く粉を吹いたようになります。剪定によって株全体の風通しを良くし、水やりの際に葉や花に直接強い水をかけないように株元に与えることで予防できます。
  • 主な害虫:
    • アブラムシ: 新芽や蕾に群生し、栄養を吸い取って株を弱らせます。見つけ次第、シャワーの水で洗い流すか、殺虫剤で駆除します。
    • ハダニ: 夏場の乾燥した環境で葉の裏に発生し、葉の色を白く抜いてしまいます。葉の表裏に霧吹きで水をかける「葉水(はみず)」を行うことで発生を効果的に予防できます。
    • コナジラミ: 葉の裏から吸汁し、排泄物によって「すす病(葉が黒いすすで覆われたようになる病気)」を誘発します。
    • コガネムシ(幼虫): 土の中に潜み、根を食い荒らします。株がグラグラしたり、土が妙にフカフカしている場合はこの幼虫を疑い、土を入れ替える必要があります。
    • その他の害虫: ハマキムシ、カイガラムシ、アザミウマなどが発生します。
  • 効果的な薬剤: 日常的な予防には、土に混ぜるだけの「ベニカXガード粒剤」や、発生初期の速効性と持続性を兼ね備えた「ベニカXファインスプレー」が非常に有効です。

ハイビスカスの花言葉・文化・歴史

ハイビスカスは世界中で愛される過程で、数多くのロマンチックな伝説や深い象徴性を獲得してきました

色別の花言葉とその生理的・外見的由来

ハイビスカスの全般的な花言葉には「繊細な美」や「新しい恋」があります。これらは、咲いたその日のうちに枯れてしまうものの、翌日にはまた新たなつぼみが新鮮な美しさを放って開花するという、一日花としての生命のダイナミズムに由来しています。色別の具体的な花言葉は以下の通りです。

表4:ハイビスカスの色別花言葉一覧

花色花言葉由来・特徴
赤色「常に新しい美」「勇敢」夏の猛暑や激しいスコールに耐え、毎日新しい真っ赤な大輪を咲かせる力強さから
白色「艶美(えんび:あでやかで美しいこと)」純白の花弁と突出した黄色のしべが醸し出す、上品で高貴なコントラストから
ピンク「華やか」見る人の心をパッと明るくするような、トロピカルで愛らしい色彩から
黄色「輝き」南国のまばゆい太陽の光をそのまま花びらに映したかのようなまばゆさから。

色とりどりのハイビスカスの花束

誕生花としてのハイビスカスと贈り物への活用

ハイビスカスは、夏真っ盛りの7月11日、8月10日、8月24日、8月31日などの誕生花として登録されています。太陽の光を浴びて元気に大輪の花を咲かせるその姿は、見ているだけでも活力を与えてくれるため、夏の季節に誕生日を迎える大切な人や、新しい一歩を踏み出す人への贈り物として非常に人気があります。特に、赤色のハイビスカスは「常に新しい美」や「勇敢」といった非常に前向きで力強い花言葉を宿しているため、誕生日のお祝いカードに花言葉のメッセージを添えてプレゼントするのも素敵ですね

グローバルな歴史と国花・州花における象徴性

ハイビスカスの語源には、エジプトの美の女神「ヒビス(Hibis)」とギリシャ語で「〜に似ている」を意味する「イスコ(Isco)」が融合し、「ヒビスのように美しい花」という意味から名付けられたというロマンチックな説が広く語り継がれています。しかし植物学的な語源としては、アオイ科植物を指す古代ギリシャ語の「ibiskos(イビスコス)」に直接由来していることが判明しています

歴史的には、最初の人工交配の記録が1872年に残されています。日本には江戸時代以前の1614年に薩摩藩(現在の鹿児島県)から徳川家康へと献上されたのが最初の記録とされ、江戸時代の植物書『重訂本草綱目啓蒙』には「扶桑 仏桑花 通名琉球むくげ」の名で紹介されています

世界各地でも象徴的な役割を果たしており、マレーシアでは1960年に「ブンガ・ラヤ(大いなる花)」の名で国花として制定されました。その5枚の花びらは、国家の結束を支える5大原則「ルクン・ネガラ(Rukun Negara)」を象徴しています。また、ハワイ州では1988年に黄色の固有種「マオ・ハウ・ヘレ」が州花に制定され、現地の女性が右耳に飾ると「未婚(恋人募集中)」、左耳に飾ると「既婚(特定のパートナーがいる)」を表す伝統的な意思表示の文化としても知られています

ハイビスカスの利用法:鑑賞からハーブ利用まで

ハイビスカスはその優れた外観だけでなく、食卓を彩り、健康をサポートする実用的な植物としても極めて優秀です

ガーデニングとインテリアとしての空間演出

夏の間は、庭やバルコニーを華やかに彩るコンテナガーデンの主役として最適です。垂れ下がる性質のあるコーラル系品種をハンギングバスケット(吊り鉢)として高い位置から飾ると、南国リゾートのような立体的な空間を演出できます。秋が深まり気温が下がってきたら、10℃以下になる前に適切な強剪定を行って室内の日の当たる窓辺に取り込み、明るいインドアグリーンとして冬を越させます

エディブルフラワーとローゼル(ハイビスカスティー)の科学

美容や健康に効果があるとして広く爱飲されている「ハイビスカスティー」ですが、実はこれには園芸観賞用のハイビスカス(ブッソウゲ)の花は使用されていません。お茶の原料となるのは、同属の近縁種(きんえんしゅ:遺伝的に非常に近い別種)である「ローゼル」(学名:Hibiscus sabdariffa)という植物です

表5:観賞用ハイビスカスとハーブ用ローゼルの徹底比較

比較項目観賞用ハイビスカス(ブッソウゲ)ハーブ用ローゼル
主な学名Hibiscus rosa-sinensis[cite: 12]Hibiscus sabdariffa[cite: 10, 15]
主な目的花の色や形態を鑑賞する飲料、料理、繊維などの実用利用
利用部位なし(※観賞用の花弁は食用に適しません)花が散った後に肥大し赤く熟す「萼片(がくへん)」と「副萼」
味と成分の特徴特になし。クエン酸、リンゴ酸による目の覚めるようなシャープな酸味
植物の性質熱帯の常緑低木(日本の屋外では越冬困難)アフリカ原産、日本の多くでは「春まき一年草」として扱う

ローゼルティーが放つ鮮烈なルビーレッドの色素は、強力な抗酸化作用(細胞の酸化や老化を防ぐ働き)を持つ「アントシアニン」によるもので、眼精疲労の予防や回復に高い効果を発揮します。また、代謝を促し疲労を速やかに回復させる「クエン酸」や「リンゴ酸」が豊富に含まれており、天然のスポーツドリンクとしての性格を持ちます。実際に、1964年の東京オリンピックの際、男子マラソンで金メダルを獲得したアベベ・ビキラ選手がこのティーを愛飲していたことで日本でも有名になりました

さらに、利尿作用によって体内の余分な塩分を排出してむくみを改善するカリウム、整腸作用を持つペクチン、美肌を助けるビタミンCも多分に含まれています。ノンカフェインのため就寝前やカフェインを控えている方でも安心して楽しめます。なお、生のローゼルの萼片は塩に一晩漬けることで、日本の「梅干し」の素晴らしい代用品としても楽しめます

リラックスタイムを演出するルビーレッドのハイビスカス(ローゼル)ティー

まとめ: 尽きない魅力

この記事では、ハイビスカスの多様な種類(オールド、ハワイアン、コーラル系)、初心者でも失敗しない育て方の基本(日照、水やり、肥料、温度管理)、そして花言葉、誕生花情報、ローゼル(ハイビスカスティー)との違いなどの文化的・歴史的な背景についてご紹介しました。

ハイビスカスは、その鮮やかな色彩、中央から長く伸びた雌しべ・雄しべのユニークな形態、そして品種によっては斑入りの複雑な葉の模様によって、見る人に深い感動を与えます[17]。一時は日本の猛暑期に管理が難しい(夏バテ)と言われましたが、初心者でも丈夫で育てやすい「オールド系」を選び、適切な温度管理(夏は30℃以下を目指し、冬は5~10℃以上を維持)と、日当たりの良い場所での肥料を欠かさなければ、5月から10月までの長い期間、次々と美しい花を咲かせてくれます。

ぜひ、あなたもハイビスカスの魅力をもっと知って、毎日をもっと楽しく、心豊かなものにしてくださいね。

参考資料

  1. みんなの趣味の園芸「ハイビスカスの育て方」, https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-81/target_tab-2
  2. NHK趣味の園芸「ハイビスカス栽培で気をつけたいポイント」, https://www.shuminoengei.jp/article/content/00001183.php
  3. LOVEGREEN「ハイビスカスの育て方・剪定・冬越し方法」, https://lovegreen.net/flower/p108831/
  4. 第一園芸「ハイビスカスのお手入れ方法と置き場所」, https://www.daiichi-engei.co.jp/category/HOWTO/OTEIRE_047.html
  5. ハイポネックス「苗木・鉢植えでのハイビスカスの育て方とお手入れ」, https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-14499/
  6. キンチョウ園芸「ハイビスカスの育て方・栽培初心者向けコラム」, https://www.kincho-engei.co.jp/gardeningbeginner/column/2025/06/vol59.html
  7. みんなの趣味の園芸「ハイビスカスの基本情報と特徴」, https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-81
  8. GreenSnap「ハイビスカスにはどんな種類がある?3つの分類系統」, https://greensnap.co.jp/columns/hibiscus_variation
  9. 海洋博公園「人を魅了するハイビスカスの園芸種と歴史」, https://oki-park.jp/kaiyohaku/inst/40/43
  10. タキイ種苗「園芸なんでもQ&A:ハイビスカスの越冬方法について」, https://shop.takii.co.jp/qa/detail/546
  11. LOVEGREEN「ハイビスカスの冬越し方法と来年も咲かせるコツ」, https://lovegreen.net/flower/p299762/
  12. コメリ「HowTo情報:ハイビスカスの育て方・冬越し温度」, https://www.komeri.com/contents/howto/html/00950.html
  13. VELTRA「ハイビスカスの越冬準備と室内に持ち込む際の手間」, https://www.veltra.com/jp/yokka/article/how-to-prepare-for-winter-in-hibiscus/
  14. カインズ「カインズ植物図鑑:ハイビスカスの育て方・適した環境」, https://magazine.cainz.com/article/25631
  15. DELISH KITCHEN「ローゼルとハイビスカスの違いについて」, https://delishkitchen.tv/articles/2728
  16. 東邦大学薬学部付属薬用植物園「ローゼル(ハイビスカス)の学名・効能」, https://www.lab2.toho-u.ac.jp/phar/yakusou/herb/ro-zeru.html
  17. ヴィーナース「ハーブのハイビスカス(ローゼル)の特徴と粘液質」, https://www.venurse.net/column-herb/20211005-2.html
  18. LOVEGREEN「ハイビスカスティーの原料ローゼルの特徴と違い」, https://lovegreen.net/homegarden/p316183/
  19. ココログ高尾「花樹名の語源・由来:ハイビスカスの語源」, http://cocologtakao.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-ad12.html
  20. みみみんブログ「ハイビスカス全般の花言葉と色別の意味・誕生花」, http://mimimin.com/hibiscus-2/
  21. 花言葉.net「ハイビスカスの花言葉(色別・国別)由来や誕生花」, https://hanakotoba.net/hibiscus/
  22. GKZ植物事典「ハイビスカス(ブッソウゲ)の語源・由来・渡来歴史」, https://gkzplant.sakura.ne.jp/mokuhon/syousai/hagyou/ha/haibisukasu.html
  23. 日比谷花壇「ハイビスカス:8月24日の誕生花」, https://www.hibiyakadan.com/item/LIFESTYLE_Z_0123.html
  24. GardenStory「ハイビスカスを長く楽しむための種類ごとの違いと育て方」, https://gardenstory.jp/plants/28811
  25. Oggi.jp「ハイビスカスの特徴、種類、色別の花言葉や語源の由来」, https://oggi.jp/6604482
  26. Berry Bouquet「世界の国花・州花としてのハイビスカスの象徴性」, https://berry-bouquet.com/aicolumn/archives/421
  27. 選挙ドットコム「7月11日の誕生花はハイビスカス」, https://go2senkyo.com/seijika/198058/posts/1436256
  28. LOVEGREEN「7月11日の誕生花 ハイビスカス」, https://lovegreen.net/languageofflower/p10546/
  29. かぎけん花図鑑「誕生花7月11日 ハイビスカス」, https://www.kagiken.co.jp/zukan/zukan-hana-2020-07-11-1018/

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