テリハノイバラのPodcast
下記のPodcastは、Geminiで作成しました。
はじめに
この記事では、日本全国の海辺や野山で愛される魅力的な野生のバラ、テリハノイバラ(照葉野茨)に焦点を当て、その多様な系統、育て方、そして花言葉や世界的な歴史背景について深く掘り下げていきます 。テリハノイバラの眩しいほどの光沢を持つ葉と、可憐な白い一重の花は、古くから多くの人々を魅了してきました 。この記事を通じて、テリハノイバラの知られざる新たな一面を発見し、その奥深い植物の世界に触れてみませんか?
テリハノイバラの基本情報
テリハノイバラは、日本全国の野山や海岸沿いで普通に見かけることができる身近な野生のバラ(原種)です 。過酷な環境を生き抜く強靭さと、洗練された素朴な美しさを兼ね備えており、その性質は現代の園芸バラの進化にも多大な影響を与えました 。まずは、テリハノイバラを深く知るための基本的な植物データを見ていきましょう。
基本情報一覧
| 写真 | ![]() |
| 学名 | Rosa luciae Rochebr. & Franch. ex Crép.(シノニム:Rosa wichuraiana Crép.) |
| 科 | バラ科 (Rosaceae) |
| 属名 | バラ属 (Rosa) |
| 英名 | Memorial Rose |
| 原産地 | 日本(本州、四国、九州、沖縄)、朝鮮半島、中国、台湾、フィリピン、チベット、ミャンマー |
| 植物分類 | 落葉低木(半常緑または常緑の傾向を持つつる性木本植物) |
| 開花期 | 6月〜7月(近縁種のノイバラより約1ヶ月遅い遅咲き) |
| 花色 | 白色(ごく稀に薄いピンク色を呈する個体もあります) |
| 別名 | 照葉野茨、這茨(ハイイバラ)、ノバラ、野薔薇、ウバラ、ウマラ |
| 花言葉 | 「素朴な愛」「素朴な美しさ」「誠実」「純粋な心」 |
| 誕生花の月日 | 6月(バラ全般および初夏を代表するシンボルとして) |
テリハノイバラの画像
下記は、Geminiで描いた画像です。


主な種類
テリハノイバラはその驚異的な生存力と美しい葉質から、欧米において「つるバラ(ランブラー系)」の交配親として重宝されてきました 。つるバラとは、枝を長く伸ばして壁やフェンスに這い進むバラの系統を指します。テリハノイバラの血を引き、今なお世界中で深く愛され続けている著名な園芸品種(系統)には、以下のような不朽の名作群が存在します 。
| 園芸品種名 | 交配親系統 | 特徴・花色・花形 | 誕生の背景と主な用途 |
| ガーデニア (Gardenia) | テリハノイバラ × ティー・ローズ「ペルル・デ・ジャルダン」 | 蕾はライト・イエロー、開花すると純白へと変化する優雅なコントラストが特徴です 。 | 1899年、アメリカのマイケル・H・ホヴァースにより作出されました。フェンスやアーチ用です 。 |
| デビュタント (Débutante) | テリハノイバラ × ハイブリッド・パーペチュアル「バロネ・アドルフ・ド・ロトシルト」 | 淡いライト・ピンクの花色を持ち、花弁の縁が退色して美しいグラデーションを作ります 。 | 1900年、マサチューセッツ州のガーデナー、マイケル・H・ウォルシュにより作出されました 。 |
| アルベリック・バルビエ (Albéric Barbier) | テリハノイバラ × ティー・ローズ「シルレイ・イベール」 | クリーミィ・ホワイトまたは淡い黄色の半八重咲きで、強健なつるに豊かな芳香を漂わせます 。(※注:本種は八重咲き(double)の性質を持ち、花弁が重なり合って美しく咲き誇ります 。) | 1900年、フランスのバルビエール兄弟が作出しました。世界中で今なお壁面装飾に愛されています 。 |
| ポール・トランソン (Paul Transon) | テリハノイバラ × ノワゼット「リデアル」 | サーモン・ピンクまたはアプリコット色の中輪咲きで、非常にしなやかで扱いやすい枝を茂らせます 。 | 1900年、バルビエール兄弟が作出しました。扱いやすいため狭いスペースの壁面にも適します 。 |
| ドロシー・パーキンス (Dorothy Perkins) | テリハノイバラ × ハイブリッド・パーペチュアル「マダム・ガブリエル・ルイゼ」 | 小輪のミディアム・ピンクの花がいっせいに開く見事な房咲きを見せ、優雅に垂れ下がります 。 | 1901年、ヴァン・フリートが作出しました。イングリッシュガーデンを飾るつるバラの代名詞です 。 |
| アメリカン・ピラー (American Pillar) | テリハノイバラ × プレーリーローズ (R. setigera) | 鮮やかなストロング・ピンクの小輪一重咲きで、花の中心部が白く色抜けするにぎやかな色調です 。 | 1902年、ヴァン・フリートが作出しました。印象派の画家クロード・モネがこよなく愛した名木です 。 |
テリハノイバラの形態描写:その多様な美しさ
野生種のバラならではの素朴で無駄のないスタイルは、現代の豪華な園芸バラにはない、独自の凛とした佇まいを誇っています 。
花の構造と色彩
テリハノイバラの花は直径約3〜3.5cmに達し、日本に自生するもう一つの代表的な原種であるノイバラ(花のサイズは約2.5cm)と比較して、一回り大きく存在感があることが特徴です 。花形は非常にシンプルな一重咲き(5枚の花弁を持つ形)で、中心部分には鮮やかな黄金色の雄しべが円を美しく描くように並び、白い花びらとの上品な対比を見せます 。花色は濁りのない純白色ですが、ごく稀に薄いピンク色を帯びた愛らしい花を咲かせる変種も見られます 。開花期を迎えると、ほのかな甘いバラ特有 of 心地よい香りが周囲の空気を満たし、初夏の訪れを優しく告げてくれます 。
テリハノイバラの可憐な白い花と艶やかな照り葉

葉の多様性と質感
葉の生え方は、茎に対して互い違いに生じる「互生(ごせい)」と呼ばれる配置をとります 。葉の全体構成は「奇数羽状複葉(きすううじょうふくよう)」という形式を呈します 。これは、1枚の葉柄(ようへい:葉の軸となる部分)に対して、小葉(しょうよう:羽のように分かれた小さな葉)が奇数枚(テリハノイバラでは通常7〜9枚)左右対称に並び、先端に1枚が位置する構造を指します 。個々の小葉は長さ1〜2cm程度の丸みを帯びた倒卵形(卵を逆さにした形)で、葉の縁には鋸の刃のようなギザギザとした「鋸歯(きょし)」が見られます 。 テリハノイバラの最大の特徴であり見どころでもあるのが、その葉の表面を覆う艶やかな光沢(てり)です 。この「照り葉」は、まるでワックスを塗ったかのように光をキラキラと反射し、健康的で力強い美しさをアピールします 。また、葉柄の基部(付け根の部分)には、縁がギザギザした小さな葉のような「托葉(たくよう)」があり、その先端が尾のように細長く伸びているのも本種を見分ける形態的なポイントです 。さらに、葉や茎に毛が全く存在しない「無毛(む毛)」であることも、近縁種との重要な分類上の識別点となっています 。
テリハノイバラの生態・生育サイクル
テリハノイバラは、日本在来の野生植物であるため、日本の気候に完全に適応しており、ポイントさえ押さえれば栽培は極めて簡単で丈夫です 。
適切な環境と育て方
テリハノイバラを健やかに育てるための環境条件と、日々の管理における初心者向けのアドバイスを以下の表にまとめました。
| 栽培環境要素 | 適合条件と管理ポイント | 園芸初心者への具体的なアドバイス |
| 日照環境 | 一年を通して日当たりの良い場所を好みますが、真夏のあまりに強烈な西日(にしび)は苦手とします 。 | 鉢植えの場合は、真夏の間だけ直射日光や西日を避けられる明るい「半日陰(はんひかげ:木漏れ日の入るような日陰)」に移動させて葉焼け(はやけ)を防ぎます 。 |
| 水やり管理 | 水はけがよく、かつ適度な湿り気(湿度)が保たれる環境を好みます 。 | 地植えの場合はしっかりと根付けば雨水だけで育ちますが、鉢植えの場合は土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。夏場は涼しい早朝か夕方に行うのが鉄則です 。 |
| 土壌条件 | 水はけ(排水性)と水持ち(保水性)、風通しの良い肥沃な土壌を好みます 。 | もともと砂地や崖などに自生するタフな植物なので土質は選びませんが、市販の「バラ用培養土」や「草花用の培養土」を使えば失敗なく元気に育ちます 。 |
| 肥料(施肥) | 肥料の与えすぎは株を弱らせる原因になりますが、適期の施肥は花付きを劇的に良くします 。 | 植え付け時に長期間ゆっくり効く「緩効性化成肥料」を混ぜておき、開花初めの6月、実がつき始める10月、そして休眠期の1月に追肥(有機肥料)を与えます 。 |
| 温度・冬越し | 耐寒性が非常に高く、日本のほとんどの地域で特別な防寒対策を施すことなく冬を越せます 。 | ただし、地中までカチカチに凍結するような寒冷地では、鉢植えにして冬季のみ凍らない軒先や室内に取り込むことで株を保護できます 。 |
季節ごとの管理
- 春(3月〜5月): 冬の眠りから覚め、元気な新芽やシュート(根元から勢いよく伸びる新しくて太い枝)を旺盛に伸ばし始めます 。活動を開始するこの時期は、水分を多く必要とするため鉢植えの水切れに注意してください 。
- 夏(6月〜8月): 開花のピークを迎えます 。白い可憐な花が株全体を覆うように咲き乱れ、庭を爽やかに彩ります 。花が終わった後は、カミキリムシの幼虫(テッポウムシ)やチュウレンジハバチの幼虫などの害虫がつきやすくなるため、葉や茎に虫食いの跡がないか注意深くチェックし、見つけ次第すぐに駆除します 。
- 秋(9月〜11月): 花が咲き終わった後の「萼(がく)」の付け根がプックリと丸く膨らみ、10月頃から11月にかけて艶やかな赤色に熟します 。この赤い実(ローズヒップ)は冬の間も長く残り、お庭のシックなアクセントとして目を楽しませてくれます 。
- 冬(12月〜2月): 葉を落として「休眠期(きゅうみんき:活動を停止して冬を越す状態)」に入ります 。この時期は株をリセットする絶好の機会であり、不要な枝や混み合った枝を切り落とす「剪定(せんてい)」の適期です 。古い枝を根元から整理し、新しく伸びた枝を優先して残すことで、翌春の日当たりと風通しを確保し、病害虫の発生を防ぐことができます 。また、一回り大きな鉢への植え替えもこの休眠期に行います 。
繁殖方法
テリハノイバラは生命力が旺盛なため、園芸初心者でも「挿し木(さしき:カットした枝を土に挿して根を出させ、新しい株を作る方法)」によって非常に簡単に増やすことができます 。 挿し木の最適な時期は、植物の活動が落ち着く秋から冬にかけてです 。その年に伸びた健康的でやや硬さのあるつるを、約15〜20cm(6〜8インチ)の長さに鋭利なハサミでカットします 。カットした枝(挿し穂)の下半分の葉を取り除き、湿らせた清潔な用土(赤玉土や川砂など)に挿します 。土の湿度を一貫して保ち、風の当たらない明るい半日陰で管理すると、数週間から1ヶ月程度で元気に新しい根が発根し、独立した新しい株として元気に育ち始めます 。
テリハノイバラの繁殖(秋・冬の挿し木方法)

テリハノイバラの花言葉・文化・歴史
テリハノイバラは、その日本の海岸や草原に凛と息づく美しさから、豊かな物語や歴史的な貢献を持っています 。
花言葉とその意味
代表的な花言葉は「素朴な愛」です 。また、野山に自生するイバラ類の共通の花言葉として「上品な美しさ」「純朴な愛」「素朴な美しさ」「控えめな愛情」などもあります 。 幾重にも重なる豪華な花弁と強い香りを放つ人工的な園芸バラとは異なり、一重のシンプルな白い花が、光沢のある深い緑の葉の中にたたずむ姿は、飾らないありのままの真実の愛や、内面から滲み出る本質的な美しさを象徴しているとされ、多くの人々に共感を与えてしてきました 。
誕生花としてのテリハノイバラ
テリハノイバラは6月の誕生花として位置づけられています 。梅雨を迎えて多くの植物がしっとりと雨に濡れる中、テリハノイバラは雨粒をそのピカピカな照り葉で弾きながら、まぶしいほど純白な花を咲かせます 。その生き生きとしたフレッシュな姿は、初夏生まれの方への誕生日プレゼントや、お祝いの花束の素晴らしいアクセントになります 。
文化・歴史的背景
- 植物学者マックス・エルンスト・ヴィヒュラとの絆: テリハノイバラの学名シノニムである
wichuraiana(ウィクライアナ)は、19世紀ドイツの著名な植物学者マックス・エルンスト・ヴィヒュラ(Max Ernst Wichura: 1817–1866)の名を称えてつけられました 。彼は1859年から1862年にかけてプロイセン(現在のドイツ周辺)政府の東アジア遠征隊のメンバーとして来日し、日本の美しく健強なテリハノイバラの生きた個体を採集してドイツへ送り出しました 。後にベルリン植物園に導入されたこの生体をもとに学名が公式に命名されました 。ヴィヒュラ自身が採集した当時の標本の多くは、第二次世界大戦中の空襲によってベルリン植物園にて惜しくも焼失してしまいましたが、彼が送った生きたテリハノイバラとその美しい名前は、世界中の庭園で今なお永遠に受け継がれています 。 - 世界のつるバラを進化させた偉大な「母」: バラ属の野生種は地球上(北半球)にわずか120種ほどしか存在しませんが、その中で現代の豊かな園芸品種(2万種以上)の誕生に決定的な貢献を果たした野生バラは、わずか9種のみとされています 。その誇るべき9種のなかに、日本原産のテリハノイバラ(ロサ・ウィクライアナ)とノイバラ(ロサ・ムルティフローラ)が含まれています 。 19世紀末に日本から欧米にテリハノイバラが渡るまで、欧米のつるバラ(壁を覆うバラ)は耐寒性に乏しく、病気になりやすいなど栽培が困難でした 。しかし、テリハノイバラを交配(異なる品種を掛け合わせること)に使用したことで、その「しなやかに地を這い数メートルも伸びるつる性」「黒星病(くろほしびょう)などの致命的な病気に対する強健さ」「寒さに耐える力」が見事に遺伝しました 。 フランスのバルビエール兄弟(Barbier Frères)やアメリカの育種家たちは、このテリハノイバラと上品な「ティー・ローズ」などを交配させ、現代のローズガーデンの主役である「アルベリック・バルビエ」や「ドロシー・パーキンス」に代表される、病気に強く豪華に咲き誇る数多くの「つる性ランブラーローズ」の基礎を築き上げました 。テリハノイバラは、まさに世界のバラ園を現在の美しい姿に変えた偉大な「お母さん」なのです 。
近代つるバラ(ランブラー)の交配史イメージ

テリハノイバラの利用法
テリハノイバラはただ美しく咲くだけでなく、人々の暮らしに寄り添う多様な実用的役割も担っています 。
ガーデニングと室内装飾
- 地面を覆う緑のカーペット: 地面を這うように長く伸びて広がる「匍匐性(ほふくせい)」という強い性質を持つため、広い傾斜地や土手、崖などを覆い尽くすグランドカバーとして最高の能力を発揮します 。雑草を抑え込みつつ、土砂の流出を防ぐのに役立ちます 。フェンスやパーゴラ(つる棚)に優しく固定して誘引すれば、外部からの視線を防ぐ美しく輝くグリーンの生垣を簡単に仕立てることができます 。
- クリスマスの赤い実の装飾: 秋から冬にかけて収穫できる1cm程度の小さな赤い実は、乾燥させてもシワが寄りにくく、色あせしにくい大変素晴らしい性質を持っています 。そのため、乾燥させてドライフラワーにしたり、クリスマスの手作りリースやスワッグ(壁に吊るす花束)のアクセントとして、お部屋のウィンターディスプレイに欠かせない大人気の素材となっています 。
エディブルフラワーとしての可能性
バラの花びらは食用(エディブルフラワー)としてサラダを彩ったり、ジャムやハーブティーに加工されて楽しまれることがあります。しかしながら、テリハノイバラの枝や茎には、非常に鋭いフック状(鉤形)のトゲが多数存在するため、怪我の危険性が非常に高く、収穫や花弁を処理する手間が膨大になります 。さらに、園芸目的で栽培される場合、農薬の散布が行われている場合が多いため、自己判断による安易な食用としての利用は絶対に行わないよう、安全性の面から十分な注意が必要です 。
薬用・伝統的利用
漢方や民間薬の伝統的な領域において、バラ属の成熟した果実は「営実(えいじつ)」という生薬名で呼ばれ、日本薬局方(国の公的な医薬品規格書)にも収載されて古くから強力な「下剤(お通じを改善する薬)」や「利尿薬」として処方されてきました 。 かつては野生のノイバラ(Rosa multiflora)の実が営実の正品とされていましたが、同じ野生イバラであるテリハノイバラの実も、効能が似ているために同様に代用できると広く考えられてきました 。
しかし、現代の薬理学・化学分析を用いた厳重なファクトチェック(事実検証)により、この両者の間には下剤としての効能に驚くべき圧倒的な科学的差が存在することが実証されています 。
薬学会の厳格な研究において、ノイバラとテリハノイバラの種子に含まれる下剤有効成分(お腹を下す作用を持つ成分)を抽出し、比較試験が行われました 。その結果、ノイバラの果実からは、強力な瀉下作用(下剤活性)を司る新成分「マルチノサイドAアセテート (multinoside A acetate)」が発見され、その$ED_{50}$値(被験動物の半数に効果が現れる投与量。数値が小さいほど少量で強く効くことを意味します)は 5.6 g/kg という極めて高い活性を示しました [28]。 これに対し、テリハノイバラの果実からは、お腹を穏やかに整える一般的なフラボノイド成分(イソクエルシトリンなど)は検出されたものの、下剤活性の主役である「マルチノサイドAアセテート」は全く検出されませんでした [28]。この違いにより、テリハノイバラの$ED_{50}$値は 57 g/kg となり、下剤としての効果はノイバラの10分の1以下という、きわめて微弱なものであることが明らかになりました 。
以下の表とグラフは、この薬理学的な決定的な差をビジュアル化したものです。
| 植物の学名 (和名) | $ED_{50}$値 (種子重量換算) | 瀉下活性物質 (multinoside A acetate) | 科学的結論 |
| Rosa multiflora (ノイバラ) | 5.6 g/kg | 豊富に検出 | 非常に強力な下剤作用を持つ「営実」の真の正品です 。 |
| Rosa wichuraiana (テリハノイバラ) | 57.0 g/kg | 全く検出されず | 下剤作用はノイバラの10分の1以下で、薬効はきわめて微弱です 。 |
この分析結果は、テリハノイバラを安易に生薬(下剤)として民間療法で用いても期待した効果は得られず、過剰摂取による不測の胃腸障害を引き起こす恐れがあることを示しています 。伝統的な伝承をそのまま鵜呑みにせず、植物のもつ薬効成分を現代の科学的データをベースに客観的に理解することの重要性を教える、大変興味深い学術的な実証事例と言えます 。
ノイバラとテリハノイバラの果実における下剤活性(ED50値)の比較

まとめ: 尽きない魅力
この記事では、テリハノイバラの多様な種類、育て方、花言葉、そしてその多様な姿についてご紹介しました 。テリハノイバラは、その鮮やかな緑の照り葉、気高く美しい純白の花、そして優雅につるを伸ばす這いつくばるような樹形によって、見る人に深い感動を与えます 。 潮風にさらされる海岸や、過酷な崖の砂丘地にしっかりと根を張り、日光をキラキラと受けて光り輝くピカピカの照り葉は、日本の美を力強く体現しています 。そしてその裏には、世界の「つるバラ(ランブラー系)」を進化させ、世界の庭園の歴史を大きく塗り替えた「偉大な母」としての輝かしい血脈が、今も息づいています 。 園芸愛好家や自然を愛する読者の皆様も、テリハノイバラの魅力をもっと知って、毎日をもっと楽しく、心豊かなものにしてくださいね 。
参考資料
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